コミュニティガーデンせせらぎ農園(まちの生ごみ活かし隊)とは

かつて日野市は東京有数の穀倉地帯でした。多摩川、浅川沿いの沖積低地を中心に用水路が網の目のように張り巡らされ、美しい田園風景が広がっていました。しかし、1960年頃からの首都圏郊外部における急激な人口増加のため、農地の減少や用水路の減少が相次ぎ、昭和55年には総延長218kmあったとされる日野の用水路は、現在では約116kmにまで減少しています。

せせらぎ農園は、かつて田んぼだった約3700㎡の田畑を、地主さんの援農で市民が運営しているコミュニティガーデン(農園)です。農作業を行う市民と生ごみを提供する約200世帯を含めて「まちの生ごみ活かし隊」という名称で運営しています。

※2022年3月で生ごみの回収事業は終了し、新しく持ち込み型の生ごみリサイクルに変更しました。
※都市農地貸借円滑化法に基づき、2024年4月よりせせらぎ農園は「一般社団法人TUKURU」が生産緑地を貸借して管理運営しています。

畑の中心を流れる素堀りの用水路と周辺の田んぼの風景が昔の面影を残しており、春は野草摘み、夏はカエルの大合唱、秋は畦道に咲く彼岸花が美しいところです。
都会の資源である「生ごみ」を主体として土づくりをし、無農薬・無化学肥料で野菜や花を育て、地域での交流を大切にしています。

コミュニティガーデンとは、身近な空き地や既存の緑地を住民の手で美しい庭(畑)に変え、安全で緑豊かな美しいまちを創造していく協働の庭づくり活動のことです。 アメリカが発祥の地で、1893年の経済パニック時、当時のデトロイト市長が、低所得者層に食物を育てるように土地を割り当てたことに始まります。戦時下では「ビクトリーガーデン」として食料増産の役割も果たしました。 1960年代以降は、様々な都市社会問題を背景に、住民主体のコミュニティ再生の役割として発展してきています。 都市の緑の空間が少ない地域において、住民が協力して動植物を育てるコミュニティガーデンは、地域の自然環境を保全し、心身の健康増進や異世代交流など、居心地のよい持続可能なまちづくりの「場」としても注目されています。

「せせらぎ農園」ってどんなとこ?        

作業の合間のお茶の時間に、農園でやりたいことをみんなで話し合って実践しています。
その他、生ごみ減量に関する情報発信の場として、日野市ごみゼロプランに基づいた活動を心がけています。

環境保全・生ごみリサイクルの情報発信

家庭から出た生ごみを収集し、畑の土に還して無農薬・無化学肥料で野菜や花を育てています。他市からの見学者も多く、生ごみリサイクルの情報の発信地としての役割も担っています。

地域資源と地域人材の活用

生ごみ耕うん作業や発酵促進剤の製造、生ごみリサイクルの啓発など、地域資源(交流センター・児童館・自治会・学校等)や地域人材(高齢者・障がい者を含む)を活用。両者が共に活き活きとする関係性を築きます。

援農による農作業

毎週火・木・日曜日は定例で農作業。誰でも好きなときに参加できる農園です。2022年4月より新農園体制にて運営いたします。農体験に参加し、お野菜のお持ち帰りをされる方は参加費が必要となります。詳しくはこちらをご覧ください。

子どもたちが土と触れあう場

小児期に細菌にさらされていることで免疫機能が高まると学術誌「ネイチャー」で報告されています。泥んこになって畑仕事(遊び)することは、子どもにとっても大切です。

食農教育

春は野草てんぷらのパーティ、夏はバジルソースづくり、秋は芋煮会・小麦や大豆の種まきからハザカケや脱穀を経験して作るうどんや味噌づくり、冬は七草がゆや燻製づくりなど四季折々自然発生的に何かを作って食べています。

水辺の潤い・緑の景観

入口にハーブガーデンを作り、畑や素掘りの用水路の手入れと共に、見る人がホットできる美しい景観作りに配慮しています。

生物多様性

素掘りの用水路が流れる農園には、たくさんの生き物がいます。春は七草摘み、夏は子どもたちの虫取りや魚とりで子どもたちも大喜び。秋はモズやハヤニエも。

異世代交流・コミュニティ

老若男女が共に汗を流し、美味しいものを食べ、楽しい会話を交わすと、親戚のような雰囲気で助け合いの輪が広がります。モノづくり、修理、不用品の物々交換、子育て相談等々・・・。いざという時、あの人がいる・・・そんなコミュニティがあれば安心です。

「せせらぎ農園」ってこんなとこ    ー紹介動画ー

東京ビデオフェスティバル2017にて筑紫哲也賞を受賞したドキュメンタリー作品です。
当時大学生だった林原さんが、せせらぎ農園へ取材に来られてつくってくださった作品です。
【作品名】ケガと弁当自分持ち!
     ~生き物をつなぐ コミュニティガーデン~
【時間】15分34秒
【撮影・編集】林原あずさ

 

東京イナゴンピック 

毎年稲刈りの前になると、せせらぎ農園では東京イナゴンピックを開催します。

昆虫料理研究家の内山昭一さんとともにイナゴをとって、跳ばして、食べる。そんなイベントです。
東京イナゴンピックの様子を動画で見ることができますので、チェックしてみてください。

せせらぎ農園にお子さん連れで通われていたイラストレーターのチャンミイさんがせせらぎ農園の紹介動画をつくってくださいました。

温かいイラストとわかりやすい紹介どうもありがとうございます(^^)/

 

せせらぎ農園生ごみ循環のしくみ(2022年4月より)

せせらぎ農園の生ごみ循環のしくみ(2022年3月まで)

 

せせらぎ農園情報



会員募集!

生ごみ回収事業の終了に伴い、生ごみ提供者の参加費や市の委託金などが減収となります。これまで労働の対価として農作業後に野菜を無料で分け合っていましたが、今後は会員制を導入して会費をいただくことにしました。
これを機に新体制でのせせらぎ農園の会員も募集いたします。菌ちゃん野菜づくりを学びたい方、生ごみリサイクルに挑戦したいと思われる方も大歓迎!ぜひお気軽にお問合せください。


お問い合わせ

交通アクセス

電車
京王線 高幡不動駅から徒歩18分
多摩都市モノレール 高幡不動駅から徒歩17分
京王線 百草園駅から徒歩15分
バス
高幡不動駅から日野市内連絡バス(ミニバス)落川路線 聖蹟桜ヶ丘行(金田公園経由)『落川通り西』下車

定例作業日

火曜日 9:00~13:00
木曜日 9:00~13:00
日曜日 10:00~13:00
※雨天中止(会員の方には「せせらぎ農園お知らせ」メールにてお知らせ
どなたでも、参加できます。
興味のある方は気軽にお立ち寄りください。

会費

会費は年間12,000円
(会員は農機具の貸し出しやイベント参加費の割引きなど様々な特典あり)

会員以外の方は1日あたり野菜代を含む体験料として1世帯500円の参加費をいただきます。
(ただし野菜不要の場合はボランティアとみなし参加費は無料)

※保育園や小中学校の農体験は、従来どおり地域貢献のため無償とします。

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